漆工 綿引千絵の奮闘記
 
富春館、よかったです
九州から帰ってきました。
富春館での催し「大野川ヒメと山彦と文人の集い」は、台風が接近していたので少し残念でしたが、参加者にはとても楽しい1週間となりました。
ご来場者も楽しんでいただけたのならよいのですが‥‥。

このタイトルの意味、一見わかりにくいのですが、富春館の歴史、九重で生まれて流れてくるきれいな大野川と周辺の自然―、そういったことを体感すると、今回の催しの深い意図がわかってきて、奇跡のように今に息づく富春館をもっとみなさまにも知っていただきたいなぁ、知ることができて幸せだったなぁと思うのです。


出発前にはアクセサリーの話をしながら、画像が間に合わずアップできなかったのですが、会期中にも結局バタバタして、今回挑戦した、ちょっとボリュームや装飾のあるアクセサリーたちを撮影しそびれてしまいました。
お陰様でそれらのほとんどはお嫁に行きましたので、持ち主になってくださった方の生活で登場の機会があって、その方や周りの方に見ていただければよい、ということにしましょう。


そのかわり、1週間売り場にもなり、私たち作家の生活の場にもなった「富春館」は撮影してきましたので、ご紹介しますね。
撮っておかなきゃもったいない、と思うほどのお屋敷だったワケです!

大分市街から車で40分くらいの南(山側)に、戸次(へつぎ)という町があります。中世からその地域の有力者だった帆足本家が富春館の主です。

おそらく前の時代から大きくなっておられた帆足家は、江戸時代に酒造を始められ、今も酒蔵が残っています。
建て物はL字形で、長ーい。正面に見えるのが、大事な大事な井戸。
今回は、会期中に水神にささげる祭りが行われ、帆足家と戸次にとって命である水について皆で考えました。

正面の門をくぐると母屋があります。
右の入り口は家人用。左は高貴な人専用の玄関。家の中も右と左で一段高さが違っています。


これがその殿様用(?)の玄関。でも今はギャラリー富春館の入り口で、平民も使用させてもらえます。
この「富春館」の額に限らず、このお家には山ほどの額、書、屏風などが眠っています。
なぜなら、帆足本家は豊後に訪れた多くの文人が滞在し交流する文化サロンとして機能していたからです。酒を酌み交わした後、出会いの喜びに一筆書いて(描いて)いたのでしょうか…想像されますね。

玄関の横には庭園に続く道が。

この門の向こうが、すてきなお庭です。
上手く写せなかったのですが、木と石と燈籠がふんだんに配置され、よく手入れされたお庭でした。

庭の奥へ進むと、母屋と渡り廊下でつながった離れがあります。
実はこちらで寝起きしていたんです。
晩は、高校生の合宿みたいに、車座になってスーパーのお惣菜をつつき合っていました。そして独身男性みたいに、惣菜はプラスチック容器に入ったまま、それを肴に缶ビールを飲んでいました。もちろん夜は雑魚寝(布団はアリ)。
‥‥こんな贅沢な文人の集ったお屋敷で!

正門の横には、通りに面して洋館もあります。
奥に見える背の高いのが洋館で、現在はレストランになっています。
これは裏から写したショットです。

庭園の奥で、石塀にひっそりと立て掛けられ、草に埋もれている塊を見つけました。
草をよけて見てみると、獅子に牡丹!昔の鬼瓦のようです。
よく見ると、手前の獅子が吽形、奥の笑っているみたいな獅子が阿形。
細工が細かくて、雨に濡れてきれいでした。

石や灯籠のほかにこんなのも置かれていました。
見下ろす二宮金次郎は初めてかも。


ほかにも絵になる物や場所がいっぱいでしたが、ささっと撮れたのはこんなところです。

ね、いいでしょう?
古い建物なのに、細部や裏まで状態がよいのにも驚きました。
何かを感じるこの空間に短期間でも居させてもらえたのは、ものつくり業にもきっといい影響があると思います。

省きますが、ここで出会った人たちが本当に素晴らしい方ばかりで、必ず私の糧になると思います。


★富春館について、詳しくはこちらをお読みください。→ 富春館サイト



さぁ、次は「みんアト」!
9月30日、目黒の「スタジオ目黒ハウス」にみなさんいらしてください!
目黒ハウスも古民家なんです。東京の真ん中の屋敷も素敵ですよー。

みんアト予告は明日以降の投稿で。ただ、伯兆さんとのコラボは相当素敵なのがいくつも出ます、とだけ、もったいぶって言っておきます!


【2012.09.20 Thursday 18:07】 author : chiewatabiki
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九州のみなさまへ 出展のお知らせ
本当のギリギリになってしまいましたが、あさって13日から大分で催しがあります。
たくさんの手仕事や食のブースがあり、パフォーマンスもあり、盛りだくさんの楽しいイベントになりそうです。

私も参加させてもらうのですが、ずっと前に決まっていた予定なのに制作が間に合わず、今日まで本当に出品できるのだろうか!?と焦りながら準備していました。
そんな訳でなかなかお知らせできずに今になってしまい申し訳ありません。



大野川ヒメと山彦と文人の集い


とき: 2012年9月13日(水)〜17日(日)
ところ: 大分 富春館
      〒879-7761 大分県大分市大字中戸次4381番地
         097-597-0002 



アクセサリーは今までよりも大ぶりのもの、少し飾り気のあるもの、少し強くて派手なものも作れたかなーと思います。
地味好きな自分の中に、みなさまのお声が入ってきて消化されて、創作欲求として出てくるまでに時間が掛かるんですよね。
「こんなのが欲しい」というご希望を聞かせていただいてから、機械的にそれを形に移すと、存在物として力のない、あまり魅力のないものしか出来ない気がします。
自分の中でゆっくり熟成して、お客様の感性が自分の感性に乗り移って、ムクムクっと表れて来た時が作り時!

今回は、器はほとんど出品できず、アクセサリーも少ないながら、自分ではちょっとしたステップを踏めた気がして、楽しかったです。
よかったら、見にいらしてくださいね。といっても、九州の方しかムリですね…九州の方!お待ちしております。

伯兆さんとのコラボは今回も新作が出ます。私自身とても気に入っています。九州でご覧いただく機会がほとんどないので、どうぞお楽しみになさってください!


ペンダントトップ、帯留、ボタン、ヘアゴムの飾り、いろいろに使えるアイテムは昨年から作り始めたのですが、今年はこんなふうに展開しました。
どんな用途でお使いになるか、どうぞお話もお聞かせくださいね。

では、お目にかかれるのを楽しみにしております。




【2012.09.12 Wednesday 01:43】 author : chiewatabiki
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FMラジオに出演します
この春は取材づいています。
今まで世間に注目されることもなく地味にやってきたし、最近実力が上がったわけでもないですが、一度取材していただくと、連鎖するもののようです。
今日、TOKYO FMの取材を受けました。
スタッフさんが東京新聞を見てくださったということで、オファーをいただきました。


フロンティアーズ 〜明日への挑戦〜」という番組で、毎週、30分で一人の技術者を紹介するものです。

今回も、私は「技術者」として紹介される資格があるだろうか?と臆病になってしまったのですが、せっかくのチャンス!自分の目指す道、目指すぬりもの像、目指す漆文化があるからには、みなさまに漆のことをお伝えしよう。自己の現状はかえりみず、お話しさせていただきました。

パーソナリティは鶴田真由さん。声がやさしい方ですよね。
自分のことをこんな素敵な声で紹介してもらえるなんて、ありがたき幸せ。


オン・エアはもう4日後で、6月2日(土)です。
TOKYO FMの番組ですが、全国5局で放送されるそうなので、ご案内しておきますね。
週末の昼と夕方だし、家にいる方もドライブ中の方も、聴いていただきやすいかな。

関東   80.0  TOKYO FM  18:00 〜 18:30
北海道  80.4  AIR-G'     18:30 〜 18:55
東海   80.7  FM Aichi    12:30 〜 13:00
東北   77.1  Date FM        〃 
関西   85.1  FM Osaka    18:30 〜 19:00
★すべて6月2日放送。

それから「radiko.jp」だと、配信範囲内なのに電波が入りにくい、という場所でもクリアーに聞くことができるそうです。普段上記の局が聞きづらい地域の方は、お試しくださいませ。
(※5月31日追記: 投稿当初、ラヂコについて「全国どこにいても聴くことができる」と説明してしまいましたが、間違っておりました。訂正してお詫びいたします。)

番組サイトには、放送とほぼ同じ内容が画像と文で紹介されます。こちらは放送後もバックナンバーとしてずっと掲載されるので、よかったら覗いてみてください。(上記番組名をクリック!)
放送日にアップされます。


先ほどインタビューが終わったばかりで、今は放心状態。
自分の中に考えや思いはあるのですが、いざ「はい、どうぞ」とマイクを向けられると、どういう順序でどう説明してよいか…、緊張も手伝って、言いよどんでばかりの私でした。
あとは編集のチカラで!
他力本願ですが、何とか聞くに堪える放送になるよう祈っています。




【2012.05.29 Tuesday 16:17】 author : chiewatabiki
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東京新聞「匠の肖像」
事後報告になってしまうのですが、4月30日(月曜日)の東京新聞、朝刊に載せていただきました。
最終面の「匠の肖像」というコラムです。
購読者でまだ古新聞に出していない方しかご覧になれないと思うので、恥さらしではありますが、こちらにでかでかと出させていただきます。


タイトル「匠の肖像」の「匠」とはかけ離れている私の実態‥‥。うまくいかないことの連続で、漆にまみれながら常にもがいているような私なのに、名だたる職人さんたちに混じってこのコーナーで紹介していただくのは気が引ける、とフリーライターの服部さんに率直にお尋ねしました。
それでも、私なりの歩みや作る物に興味を持ってくださったそうで、「このコラムは僕と三原さん(カメラマンさん)が面白いと思った人を取り上げるので、大丈夫です。」と服部さん。
“匠”の基準には幅があるんだな、と納得して、ありがたく取材をお受けしました。

この記事、どうでしょうか?
私を実際よりだいぶ良いほうに寄せて、簡潔にまとめていただいたと思います。


新聞の取材は初めてだったのですが、新鮮で感動的な(?)経験でした。
記者さんは「聴く」のプロですね。
私の話が広がるままに、十分じっくり聴いてくださる。その間に、ささっとメモを取りつつも、言葉が切れたタイミングに、すぐそれをさらに膨らますような、さらに話を進めるような、さらに核心に迫るような問いをスッと投げかけてくださる。
「聴く」と「書く」と「考える」を同時にできて、それがすべて自然な流れで、的を射ていて、すごい!
まして、そこから取材したものを「まとめる」、文章に「表現する」、という大作業をするのだから、なおさらすごい!

自分が漆を始めるはるか前、14、15歳頃に「日本」というものに興味を持ちだした頃から、現在、漆にどっぷり浸かることになるまでの、長い長い話をしながら、頭のもう片方では「ライターってすげぇ仕事だなぁ〜」と驚嘆していたのでした。
とても面白い半日を過ごせました。

カメラマンの三原さんもいろいろ深く考えておられる方で、本題の取材が終わってからも、3人で日が暮れるまで話が止まりませんでした!

【2012.05.07 Monday 16:40】 author : chiewatabiki
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取扱店に在庫アリマス
今日は、今年に入ってから今まで、各取扱店に少しずつ納めた品物などご紹介いたします。 


憧れだったお店に新規取扱いしていただけることになりました!

画像は温々のサイトより借用

築170年の納屋を改築したギャラリーカフェで、とにかく心地よい空間です。建物の持つどっしり温かい雰囲気しかり、落ち着いた内装、テーブルやいすもしっかりしていて、暗すぎず明るすぎず、そして何より丁寧でおいしい食べ物と飲み物。
ここに自分のものを置かせてもらえたらなぁと数年前から思っていたところ、去年お声を掛けていただき、今春の納品となりました。

今回はアクセサリーやカトラリーなど少量ですが、レジ横のスペースでご覧いただけます。立ち寄られた方はお手に取ってみてください。

5月17日画像追加。アクセサリーは完売御礼。

5月17日画像追加。今は涼やかなガラスが充実しています。手前に見える鉢、ステキでした!


以前にもご紹介しましたが、いろいろなソープディッシュを取り揃えたネットショップです。

こちらのお店には、限定の赤いソープディッシュをお作りしているんです。今回納品分はすでに売り切れてしまったのですが。次は今秋以降に納品予定です。

でも今回は、またもやオーナーさんにご提案いただき、<サリュ限定!朱のソープディッシュ&歯ブラシスタンドセット>を新たに商品化しました!
素敵な写真も撮ってくださいました。

画像はショップサリュのサイトより借用

歯ブラシスタンドには一輪挿し用の試験官も付いています。
化粧箱入りで10,500円(送料込み)です。
同じセットで色違いのシルバーもあります。

転居お祝いや結婚お祝いにいかがでしょうか?


こちらも憧れの店というか、私のような横道に外れた(?)作り手が扱っていただけるとは思っていなかったお店です。大阪・阿倍野にある漆専門ギャラリーで、名だたる作家さんの漆器が揃っています。

去年から取引していただくようになり、今回は角皿や赤子椀などを納めました。角皿は初の赤バージョンも作りました。

画像は舎林のサイトより借用 赤ちゃん御祝セット

とても気さくなオーナーさんで、漆について深くご存じな方なので、初めていらっしゃる場合でも何でもお気軽にお尋ねになってみてください。


こちらも去年ご紹介済みですが、「どうぐや」の名のとおり、上っ面だけでない、機能性や丈夫さを備えた、それでいてデザインに表情のある、器や生活用品を扱っています。
日々更新されるブログは写真が素晴らしく、思わず手に取りたくなります。どうぞチェックなさってください(↑店名をクリック!)。

今回私は銘々皿や赤子椀、チョーカーなどを納めました。

このたびアステラスさんは5周年を迎えられます。
間もなく始まる展示会はとても楽しそう。ぜひどうぞ!

カゴ百展
会期 2012年4月21日〜30日
場所 杉並区荻窪4-25-9 JR荻窪駅南口から徒歩5分


作家物の漆専門のネットショップです。こちらのオーナーさんは歩みののろい私を、まだロクに販売もしていない頃から評価してくださり、取引を続けてくださっています。

今回は、こどもワンプレートとひょうたん皿(黒・朱・シルバー)を納めました。




こどもワンプレートは、子供がバランスよく食べるように、忙しいパパママの食器洗いの手間を減らせるようにと、考えた器です。大人の軽食にも使えると思います。

ひとつお得情報を!ぬりもの屋Japanには数年前に納めた商品もあるのですが、当時の価格のまま販売してくださっています。デザインの変更、漆の高騰などあって、今までに2度価格改定をしたので、角皿や薬味皿、こどもスプーンは今では不可能な価格となっています。ぜひお得な品を掘り出してください!



こんなところです。
どちらのお店も、私の物以外に心躍る品々が揃っていて、散歩がてら寄るにはちょっとした娯楽くらい満足できるような気がします。
ギャラリーとか器屋さんというと、なんだか入りづらい雰囲気を感じられるかもしれませんが、見るだけでも全然気になさらず、手仕事の触り心地をお楽しみください!


【2012.04.17 Tuesday 23:46】 author : chiewatabiki
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『みんな、げんき?』5月号 掲載のお知らせ
みなさまお元気ですか?
相変わらずのバタバタ生活で、更新をさぼっておりました。

サプリメントや化粧品のDHCという会社がありますよね。その会社が通販や直営店来店のお客様に配布している『みんな、げんき?』という雑誌があるのですが、私が5月号の表紙に載りました!


これは、私の粗末な仕事場です。
表紙裏の一頁にも、仕事風景や品物が写真と文で紹介されています。
普段は恥ずかしくて、自分の仕事場に人を招くことも、ブログで紹介することもないので、ご興味を持ってくださっている方にはこちらでご覧いただければうれしいです。

現在、全国のDHC直営店にて配布中です。また、デジタルカタログでも同じ記事が読めますので、よかったら覗いてみてください。
驚いたのですが、毎月300万部も発行しているんですって。恐るべしDHC!

表紙裏の記事に、蒔絵師さんとのコラボ品「蒔絵壁掛け 花唐草」の写真があります。この蒔絵師さんとは井村あづみさんで、石川県立輪島漆芸技術研修所でご一緒した先輩です。とても素敵で多様な蒔絵のアクセサリーを作っている方なので、こちらのサイトもチェックなさってみてください。


編集者さん、カメラマンさんともに、とても丁寧な取材をしてくださって、ありがたーい気持ちになりました。
私の考え方や作るものを深く理解してくださった上で、私のこういう部分を伝えたい、それを伝えるにはどう写したら、どう書いたら適切か、と手間暇かけて記事を作ってくださいました。
書店で販売している雑誌ではないけれど、分かりやすくていい記事(私が言うのはおかしいですが)にしていただいたと思います。

雑誌の取材に立ち会ったのは初めてでしたが、雑誌作りも“ものづくり”なんだなぁとつくづく思いました。


【2012.04.14 Saturday 14:55】 author : chiewatabiki
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エキュート品川の出店、終わりました
明日1月29日が最終日の「品川てづくり市@エキュート品川」、雪や風邪やご多忙でまだいらっしゃっていない方!どうぞお見逃しなく! 是非!!



私は一足早く、ブースでの出店を終えました。
5日間ではありましたが、なんと多くの方に出会えたことか!お話しできた中では、西は福岡県、一番北は北海道からで、その方はわざわざ私のものを見にいらしてくださったお客様でした(驚)。そのほか、お勤め帰りの方、飛行機や新幹線からの乗り継ぎの方、品川てづくり市ファンの方、みなさまどうもありがとうございました。


今回は、初日に並べたものは前半にほとんどなくなってしまったり、3・4・5日目にポツポツ追加したものは前半のお客様にご覧いただけなかったり、ご迷惑おかけしてしまい申し訳ありませんでした。

みなさまの表情やお言葉からたくさん学ぶことができました。次作に生かせるよう、より一層精進いたします。

今まで、恥ずかしいので自分の姿はさらさないでいたけれど、出会ったみなさまに覚えておいていただきたいから、載せてみます。


今回、一番よい反応をいただいたのは、とても薄くて小さな品、「茶匙」でした。圧倒的な「掬いやすい」とのお声、励みになりました。
(右の黒だけちょっと違う作りのタイプです)


同じくらい目を留めて、手に持っていただいたのが「赤子椀」でした。
このモリモリごはんの写真が、説得力を持ってくれたようで!



反省点は、「何の変哲もないけれど、飽きず、使い勝手もよし」と自分なりに思っているものが、あまりご紹介しきれなかったことです。
私自身の食卓でもっとも使用頻度が高いのは、実は「銘々皿」などの目立たないうつわです。見た目がつまらない(?)うつわほど、細部の微妙な形状に心を砕いたりもしています。
でも、みなさまの気に留まらなかったのは、(ざわーっと賑わっている会場の雰囲気も関係するのでしょうが)第一には、私のうつわにまだ存在物として力が宿っていないということなので、まさに反省点です…。

この「使いやすい器と見栄えのする器」という話題、まだ少しお話ししたいので、次の投稿にまわします!

それから、同じ期間に出店していたすばらしい作り手の面々、そのみなさんとの出会いもとてもうれしかったので、またあらためて記事にします♪


なお、「品川てづくり市」は、今年も引き続き休止を余儀なくされるそうですので、関東のみなさまに気軽に見ていただける別の拠点を探そうかと思っております。
どうぞお楽しみに〜。またお目にかかれる日まで!

【2012.01.27 Friday 20:09】 author : chiewatabiki
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【変更告知あり】品川てづくり市@エキュート品川
昨年より予告していた品川の出展が近づいてまいりました。

品川てづくり市@エキュート品川
会期: 2012年1月10日(火)〜 29日(日)
場所: JR品川駅構内 エキュート品川 2階
    「シーズンプレゼント」エスカレーター上がって左すぐ
時間: 月〜土 10:00 〜 22:00
            日・祝 10:00 〜 20:30


ただ…本人がこんな弱気なことを申してはいけないのですが…、
私に関しては、当初の予定よりずっと小さい規模の出店となってしまいそうです。
昨年12月の作業が予定外に苦戦してしまい、注文品の仕上げに明け暮れ、この出店に向けた制作がほとんどできなかったのです。
楽しみにしてくださっていた方には大変申し訳ありません。

私の出店期間にも変更がございます。どうぞご注意くださいませ
綿引千絵の漆器をご覧になれるのは、20日〜24日のみです。
(状況によっては25日〜29日も引き続き陳列)
(10日〜19日は陳列なし)

(※1月16日記 本日、下見してきました。看板左上の写真、私のチョーカーが採用されてました!やった♪ この看板の右隣ブースに私が出店します。)

出品物のほとんどは、11月の個展に出したものの一部です。
追加で仕上げた少量を足して、かなりこじんまりした売り場になると思います。
ですので、個展をご覧くださったみなさまには、あまり見応えがないことをお詫びします。
まだ私のものをご覧になったことがない方には、“普段づかいの漆皮”の感触を少しは感じていただけるかな、と思います。ほかに、「赤子椀」など木地に塗った普通のぬりものもあります。

看板に見える写真はこれ。チョーカーは種類いろいろ、すべてカジュアルですが、15本くらいあります。

それから、唯一オススメできるのは、楽しんで相談しながら生まれた、お二人の蒔絵師さんとのコラボです。伯兆さんと井村あづみさん、どちらも素晴らしいセンスの持ち主です。こちらも秋に出品していたものではありますが、一点物ばかりなので、蒔絵がお好きな方にはぜひ出会っていただきたいです!

井村あづみ 蒔絵壁掛け「花唐草」

蒔絵屋 伯兆 バレッタ(大)「孔雀」

私の物はともかく、このイベント自体はとても楽しめるものだと思います!
なにしろ、100名ほどが心をこめて作った手仕事を、毎日少しずつ入れ替えて並べるのですから!(常に全員の品物をご覧いただけるわけではないようです。)
ぜひ、お好みの作風を探しに遊びにいらしてくださいませ。

「イチゴ硝子」さん。持ちやすいグラスなど。シンプルにしておしゃれな形、丸まっこくなくてシャープだけど優しい感じでした。

「品川てづくり市の会」サイトはこちら
昨年までの会場の様子は こちら
エキュート品川のサイトはこちら
【2012.01.08 Sunday 12:44】 author : chiewatabiki
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明けましておめでとうございます

 

遅れましたが、新年おめでとうございます。
みなさまにとりまして、よき一年となりますようお祈り申し上げます。


ところで、上の写真は「episteme」という化粧品ブランドのお正月用DMです。
私の「銘々皿(朱)」を使っていただいたので、年始のご挨拶がてらみなさまにご覧いただきました。

DMデザイナーさんのご説明によると、赤いお皿はお正月の「和」な雰囲気を出すために使ったそうです。
それから、ほかを白にすることで赤を引き立て、初日の出のイメージにも引っ掛けているそうです。
右の白い丸3つは、化粧品ボトルのキャップなんだそうです。皿と併せて丸が4つの構成で、素敵ですよね。

「episteme」は伊勢丹、高島屋、東武などの百貨店に入っているそうですね。私の理解が正しければ、肌の健康や内側からの美をコンセプトに化粧品開発をなさっているようです。
店頭でこのDMを置いているか不明なのですが、よろしかったら覗いてみてください!


DMの銘々皿、違う角度で見るとこんな感じです。

もちろん和菓子や、それこそおせち料理の取り皿など、ハレの場面にも合いますが、我が家ではいつもの食卓で頻繁に使っています。
やっぱり取り皿として使うのが一番多いです。和洋中、何でも入れます。
それから、茶托にも使えます。

深さがわかるように、ちょっと影を入れて暗めに撮りました。

ふちは一応、地面に垂直にしてあります。漆の表面張力で丸みがありますが、時間が経つと漆がしまってくるので、もう少しシャープになります。
以前、畠山記念館で茶道具の渡辺喜三郎の器を見たときに、こういう垂直なふちがあって、「潔くてかっこいい!」と惚れ、この形を取り入れてみました。その器が何だったか、実際のふちの形状ももう思い出せないのですが。

作り始めたのは2003年で、独立後はじめて作った器のひとつなのですが、昨年マイナーチェンジを加えて新たに発売しました。少しだけ雰囲気も変わったかもしれません。
より使いやすく、安心感の持てる形になったと、自分では気に入っています。


この銘々皿は、間もなく始まる品川てづくり市に出品します!
「朱」は確実に出しますが、「溜」と「目はじき」も間に合えば出します。
「なんだ宣伝か」と言われてしまいますね。正月早々、失礼いたしましました。

!!ご注意!!
「品川てづくり市@エキュート品川」について、訂正がございます。
会期は1月10日〜29日で変わりないのですが、私の出展期間が変更になりました。
全会期とおしての陳列はなくなり、20日〜24日のみご覧いただけます。
その5日間は私の専用ブースが設けられ、私自身が販売いたします。
よろしかったらお立ち寄りください。



昨年は、出展も重ねましたし、出会いも多く、手ごたえも感じられましたが、作業の仕方や仕事生活としては全く不本意な年でした。反省ばかりの年でした。
今年は、きちんとした年にしたいです。落ち着いて漆に向かえる態勢を作りたいです。

今年の抱負!
・余裕のあるスケジュールを組み、しっかり任務遂行すること!
・仕事部屋の収納を変えること!
・刃物をどうにかよい状態にすること!
・頭にあるいくつかの新作を形にすること!
・椀をちゃんと取り組むこと!
・和装小物を研究すること!
・漆のクロメを学ぶこと!(実はまだやったことない)
・ホームページをなんとかすること!

書き出しただけで滅入ってしまいましたが、今年も楽しみな予定を立てていますので、いろいろご案内、ご報告できるようにがんばります。

今年もどうぞよろしくお願いいたします。

【2012.01.07 Saturday 13:08】 author : chiewatabiki
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個展のご報告
先日22日に、個展「はじめて漆器を使うなら」が盛況のうちに終わりました!
足をお運びくださったみなさま、本当にありがとうございました。

地元の展示会では、前回までは「千絵ちゃんが赤ちゃんの時から知ってる」というようなご近所のみなさんやギャラリーの多くの常連様たちに、支えてきていただきました。

なのに、今回は様相が一変!

「ブログ読んでます」とか「漆のことを調べていたらあなたのホームページを見つけました」とか、今まで出会ったお客様からのご紹介とか、お客様が贈られた先方様で私の器を気に入ってくださった方とか…、幅広いみなさまに埼玉の志木くんだりまでお越しいただき、とてもありがたい気持ちになりました。
のろまなりに地道に仕事していれば、結果がついてくることもあるんだなぁと実感いたしました。



今回焦点を当てたスプーンのこと。
私が追い求める“使いやすい匙”をご紹介したい、という企画でしたが、柄の角度やら握る手の形やら、分析的なことをあれこれ説明しても押しつけがましいかなぁと躊躇するところがあり、スプーンごとの特徴を壁に貼り出して図解するだとか、箇条書きにするとかは、結局やめました。

でも今回は、「白玉ぜんざい」というありがたい助っ人がいてくれたので、私はラクしてしまいました。「実際に使う」ことは私の言葉より百倍伝える力を持っていて、いや、五感の力ってすごい!と思いました。
こちらを(↓)カフェの期間限定メニューとして、私の匙と椀で食べていただきました。


これは赤子椀とデザートスプーンです。
このほかに飯椀(小)とおかゆスプーンでもお出ししました。

口当たり、握りやすさ、掬いやすさ、口への注ぎやすさが、言葉を介さずとも感触でたちどころに感じられるようで、みなさまに喜んでいただけました。

それから、漆の赤・黒と白玉の白(それと煎茶の緑)が目にも鮮やかで、それを見て漆器を使う楽しさを実感なさった方も多かったようです。
こんなお言葉もありました。
召し上がった後でお客様のほうから「いつも食べている普通のものでも、漆だとおいしく見えそうだね」、で、私「そうなんです、普通のものでいいんです!」。うれしいやりとりでした。


左からバターナイフ、コーヒースプーン、煮豆匙、デザートスプーン 
                         
おかゆスプーンと大人椀               


今回(今回も、ですが)、一番みなさまに立ち止まっていただいたのは、実はスプーンよりもここだったかもしれません。↓


私もこのコーナーの雰囲気が大好きでした。

ギャラリー Space M は常設を置かず、週替わりで企画展を一年中続けているという珍しいギャラリーなのですが、展示によって別の店かと思うくらい雰囲気が変わります。というのも、陳列に使う大道具・小道具が豊富に揃っていて、ジャンルが変われば台や棚から丸っきり違うしつらえになるのです。

この壁は通りからいちばん目に入るスポットですが、今回は指輪の色と形がよく映えるガラス棚になりました。
ディスプレイの雰囲気も手伝って、5段の棚に並べた「うるしリング」は、終了時には3分の1ほどの数に減り、どれもぴったり似合う方にお嫁入りしていきました。


今回お越しになれなかったみなさまへ!
個展の残りの在庫(残り物には福がある!!)と新たに仕上げる器を引っ提げ(?)、1月にまた出展します!
期間が長いのと、交通の便がこの上なく良いので、よろしかったらお立ち寄りくださいませ。
 
 品川てづくり市@エキュート品川
 
 場所: 品川駅構内 ecute品川

 会期: 2012年1月10日~29日
             会期中ずっと私の品物は並びますが、 
     20日〜24日は、私が店頭におります。
     私専用のブースが設けられるので、
     その時のほうが品揃えが充実していると思います。
     2012.1.7.記 !訂正です!
             綿引千絵は20日〜24日のみ
     出展することになりました。
     どうぞご注意くださいませ。

 出展作家: 品川てづくり市の会員が100名ほど
 
 詳細は当ブログで後日お知らせいたします。



※上に掲載した写真は、お客様が撮影してくださったものとギャラリーのサイト内の画像を、それぞれご提供いただきました。
私自身が撮影できなかった分、かえって美しい画像を載せることができ、感謝です。


2011年12月9日追記
おかげさまで、個展の売上金の一部を、東日本大震災で被害を受けた文化財の修復事業に寄附することができました。
みなさまどうもありがとうございました。
寄付先の団体名は、「文化財保護・芸術研究助成財団」です。
【2011.11.26 Saturday 20:54】 author : chiewatabiki
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