「うるしやLA」の展覧会 |
今月21日まで、「モダンなのか、伝統なのか、 食卓を彩る漆塗りグループ展」が開催されています。主催がインターネット上の漆器セレクトショップうるしやLAで、会場はギャラリー介(東京・渋谷区)です。 うるしやLAのオーナーさんは、使い手の目線でよいと思う作り手に交渉して、ご自分で売っておられるので、どんなものがなぜいいのか、というお店のポリシーがよくわかります。作家や器にまつわる話も気軽に聞くことができます。あたたかい展覧会です。よかったら足を運ばれてはいかがでしょうか? うるしやLAのこと 数年前にネットを見ていたらたまたまこのショップを見つけて、メールマガジンを購読してきた。取り扱い作家は9人ほど、(私が)もともと知っていた人、初めて知る人、在住も東北・北陸・関西、とさまざまだ。どんなオーナーさんがどんなふうに選ぶ器なのだろう…と思っていた。 今回の展覧会でオーナーの西田さんに初めてお目にかかった。とても気さくな方で、話を伺っても売り手である前にまず使い手として漆が好き、というあたたかい雰囲気に満ちていて、こんなふうに漆を伝える売り手がいてくださるのは、作り手にも使い手にとっても有り難いと思った。 これから書くことは、自分自身がホームページに品物と値段を載せている立場で私が言うのもおかしいかもしれない。 漆器は選ぶのが難しいから、間違いのない物、満足いく物を買おうとしたら、本当はこの目で見て買う方がいい。でも自分の行ける範囲にいい物を扱う店があるとは限らない。 だからネットが便利なのだが、本当の店舗でもオンラインショップでも、信頼できる漆器かどうかのポイントは、ひとつには、売る人(店)だと思う。漆器は表面を見ただけでは、中の木地、下地、漆が中国産か日本産かわからないことが多い。値段である程度判断できるが、店主の考えを会話や書かれた物から読み取って、初めて信頼を置くのだと思う。その意味ではうるしやLAは品物のデータを詳しく出しているし、ネット上だけれども作り手や売り手のコンセプトが伝わってくる。 通販の場合、特にいいと思うのは作り手とは別にオーナーや店主が存在することだ。店主のセレクト、ということが信頼につながるのだろう。個々の漆器店や作家が(私も)ネットで販売しているが、いくら本人がアピールしても、比べる基準がないから決断しづらい。店主が集めた品物なら、すでにその人の基準で他と比べた結果これがいいというのだから、あとは買う側がその基準が好きがどうかで決めればいい。 というわけで、うるしやLAのような販売スタイルはいいなぁと思っている。 |
【2007.01.17 Wednesday 18:02】 author : chiewatabiki
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