漆工 綿引千絵の奮闘記
 
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年末年始の出来事
 大変遅くなりましたが、本年もどうぞよろしくお願いいたします。今年は制作のサイクルを変えたいと思っており、もっと効率的に、もっと心をこめてたくさん生み出せるよう、ますますがんばります!
 昨年はもっぱら注文品の制作で個展が開けませんでしたが、今年は少なくとも3回展示の機会があります。いずれかでお目に掛かれましたら幸せです。
  3月13日    初出展 品川てづくり市     小さいもの中心
  4月  1〜15日 ミニ展示 「楽風(らふ)」浦和    〃
     ↑※投稿時には14日と記していましたが、正しくは15日です。
       申し訳ありませんでした。 
11月18〜22日   個展「ギャラリーSpace M」志木 定番・一点物 


 年が改まっても、ブログの更新がタイミングを逸してしまう悪い癖は、いつも通り、私の怠惰のせい。なかなか成長しない。だが、この年末年始は怠惰に加えて、私にとって大変な出来事が続いて、余計にご挨拶が遅れてしまった。

 暮れに猫、年明けに犬が、相次いで死んでしまった。
 二匹ともブログで紹介させてもらったことがある。画面を通して知っていてくださった方もいるので、ご報告がてら(むしろ自分の気持ちを収めるためだけれど)二匹を追悼したい。
 
 11月末から猫が風邪をひき、12月になって肺炎に悪化し、おかしいと思い検査をしたら「ネコ白血病」にかかっていることがわかった。食べられないのと呼吸が苦しい症状で3週間ほど看病したが助けられなかった。

9月

10月



 夏に保護したばかりのガリガリの状態をブログに載せてから、たった4ヵ月半の付き合いだったが、秋にはいい感じに太って、縁側で昼寝をしたり、ごはんを催促するのに廊下をバタバタ走ったりしていた。こんなにも早く、苦しんで死なせてしまったことは、申し訳なくて悔しくて悲しかった。
 でも、くろろは数か月でまぎれもなく「うちの子」になったし、猫の動きと表情が、初めて飼った私には一つ一つ新鮮で、思い出がたくさん残った。

 猫の看病の間に、犬のハナがなんだかとっても老化してしまったのが気がかりだった。
 私にとってだれよりも近しい相棒。たぶん猫に嫉妬して体調も崩してしまったのだろうと思い、寂しい思いをさせた分、これからは楽しい時間をたくさん過ごそうと誓った。

 息が切れやすくて今までみたいには動けず心配だったが、正月は皆で穏やかに過ごせた。
除夜の鐘を聴きに行った寺で護摩焚きをしていたので、犬の健康をお願いした。


元日は富士塚のある地元の神社に初詣した。

本物の富士山も、ご利益ありそうに格別の美しさだった。
年末年始は大気が澄んでいるからだろう、くっきり目に飛び込んできた。

 それなのに、松の内が明けたら一日ずつ犬の容体が悪くなっていった。獣医さんに診てもらったら、心臓肥大と言われた。単に老化や嫉妬による不調だけでなく、だいぶ前から進行している症状だったとわかったのだ。
 それから5日ほどであっけなくハナは旅立ってしまった。人と密に関わるわりに意外とあっさりした性格のハナらしく、家族を煩わせず、立派に命を終わらせたみたいにも感じる。もっとかまってあげればよかった、もっと早く気付いてあげればよかったという後悔が何度でも湧いてしまうが、それはいつかどこかで割り切るしかないのだろう。


 私が撮った最後の相棒。年末28日、息が苦しいのに土手の斜面を降りて、草むらを楽しんだ。そう、相棒の散歩好きは死ぬ時まで貫かれた。私の仕事場によろよろと呼びに来て、外に行こうというしぐさで玄関ドアまで歩き、頑として動かない。寒いが「じゃあ」と言って私が抱いて土手に上がったところで力尽きたのだ。歩く力がどこにあったのか不思議だが、このブログに載せたいくつかの写真を見返しても、やはり散歩が好きだったんだな、と思う。
 私もハナとの散歩が楽しかった。いなくなってみると、自分にとっても、散歩の時間が作業と作業の区切りになって、生活の中で大切なアクセントだったことに気付く。

 二匹の最期に接して思ったのは、動物はギリギリまでしゃんとしていてぱっと散る、実に立派だということ。とても真似できない。悲しいけれど、ずいぶん感心もした。
 もう一つ、人でも同じなのだろうが、命が終わるには多かれ少なかれ「苦」を通らなくてはいけなくて、死ぬのは大変なことんだな、というのも思った。お釈迦様の唱えた「生老病死」の四苦はこれか…今更だが。
 そばにいても楽にしてあげられず、自分は苦しむ者を丸ごと受け止めることがまったくできないと思い知らされた。看病しているだけでつらくて、相手の方が苦しんでいるのに自分がどっと消耗してしまった。マザーテレサはだからすごいんだな、などと考えた。


 普段、漆か散歩の風景以外はブログで話題にしないことにしているが、以前に二匹を載せたことがあったのと、予期していなかった二匹の死が悲しくて、書かせていただいた。
 また、このブログのありがたい読者の中には、犬と猫(とくに犬)を直接知ってくださっている方も結構いるので、今まで可愛がっていただいたお礼を申し上げたかった。本当にどうもありがとうございました。


【2011.01.19 Wednesday 22:40】 author : chiewatabiki
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